君はともだち
先日から、第2セメスターが始まりました。こんにちは。
新学期、クラスが替わったり、何人か帰国したり何人かが新しく入ったり。
なかなか忙しくなってきたしかちゃんです。
さて、私が今留学中のオルレアン大学、フランス語クラス(IDF=Institut de Français)では、様々な学生が学んでいます。
私のように、大学間で提携があって交換留学制度を利用している学生や、
これからフランスで大学や大学院に入るためフランス語の資格所得を目指す学生、
また、フランス人配偶者がいてフランスでの生活のためにさらに語学力が必要な学生もいます。
そのため、国籍はもとより年齢も経歴もバラバラ。
でもクラスメイトはタメ口(tutoyer・チュトワイエ、主語を「君(tu)」として話す)です。
面白いのは、日本人同士で話すとき、
先輩であってもフランス語だと普通に同じクラスメイトとして同じ立場なのに、日本語でだと敬語になるところかな。
とはいえ、フランス語にも「敬語」はあります。
基本的に、知らない人や目上の人との話す際は、
「vouvoyer・ヴヴォワイエ」と言って尊敬語と丁寧語に当たる「です・ます調」、
主語は「あなた(vous)」です。
先生と話すときはもちろんこちら、そして先生が学生に話しかけるときもそうです。
たまに友達と話すように学生としゃべる方もいますが。(まぁブルーノ先生の場合は、どう見てもお父さんと子どもよね笑)
例えば、寮の廊下で初めて会った人ともこの「敬語」で話しかけるのが無難です。
が、パッと見た感じ同年代だったらタメ口も可、らしいです。
ただし、そこでSalut ! と挨拶するのはあんまりよろしくない。
「え、友達でもないのに、なんなのあいつ」みたいな印象になるとのことです。
そこらへんの距離感は日本と似てるかな?
(私はこのSalut ! とか、Coucou ! とかいった友達間の軽い挨拶を、日本語で「やっほー」だと認識していて、そう言うと他の日本人からは、今時「やっほー」はない、とか言われまくったのですが。。。
待って他に何があるの?え、てかみんなやっほー言わない。。。??)
フランス語と「友達」にまつわるお話
フランス語で「友達」を表す単語は、"ami"と"copain"、ふたつあります。
日本でもカタカナで「モナミ」とか「コパン」とか、
店や商品の名前に見かけたことがあるかと思います。
どこが違うの?
"Ami"は友達、
"copain"は知り合いよりも親しいけど、友達っていうほどでもない間柄。
なんだとか。
"Ami"だけでもなかなか大事な友達と表すようです。
その中でも一番の親友は、"le meilleur ami / la meilleure amie"と言います。
所有形容詞
ただし、”mon” copain, “ma” copineと言うと、彼氏・彼女の意に取られます。
普通、友達の話をするときに、あまり所有形容詞をつけません。
そうしてしまうと、「あの子は「私の」友達。だけど他は違うし」みたいになってしまうみたい。
不定冠詞(英語で言うa,an)を使います。「私の友達のひとり」というニュアンスです。
他には、
"pote"という言い方もあります。
翻訳をかけると「相棒、仲間」と出て来ますが、
むしろ「ダチ」みたいな感じで、ラップやポップスの歌詞によく見られます。
どれも人との友好関係を表す単語だけど、どれも同じではないとわかります。
"Ami"と"copain"の定義の違いは、フランス人の私の彼に教えてもらいました。
彼は、親から、また高校(Lycée・リセ)の哲学の授業から、
この「友達」の単語の違いと定義を教わったそう。
学校で扱うとはびっくりですが、人間関係でつまずきやすい思春期の高校生に、授業内で友達について考える機会があるなんて素敵ですよね。
ちなみにフランスのこの哲学の授業というものは、日本でいうと、高校倫理と小学校の道徳の授業を足して2で割ったようなもの、といえばわかりやすいでしょうか。
今までの哲学者やその思想についての知識だったり、人生の漠然としたテーマにディベートしたりするらしいです。
日本でいうセンター試験に当たるバカロレア(baccalauréat)にも、哲学の試験があります。
友達100人できるかな
某「素敵留学奨励プログラム」の研修にていただいたありがたいお言葉をいくつか覚えているのですが、その中に、
「留学中、信頼できる友達を100人作ってください。」
というものがありました。
昨今、友達といったらSNSでつながるだけでなれてしまうようなところがありますが、
この言葉の場合はそうではなく、まさに”ami”、生の語り合って分かり合える友達という意味だったように思います。
100人、ねぇ。なかなか遠い道のりだなぁ。。。