私のフランスの歩き方 2016~17

某トビタテ生しかちゃんの感じたフランス留学ブログ

Bonjour, comment ça va ?

おとぎ話の裏側、シャルル・ペローの考察

お久しぶりです!

この間ディズニーランドパリに遊びに行ってきました。

 

さすがフランス、列に並んでいると、ありとあらゆるヨーロッパの言語が聞こえてきました。

またさすがと思ったのは、ファンタジーランドの充実感。

何と言っても、シャルル・ペローを輩出した国です。

彼の作品をご存知でしょうか?

  • シンデレラ
  • 眠れる森の美女
  • 長靴をはいた猫
  • 青髭

が挙げられます。

 

これらはもちろん、子どもの頃に楽しんだ「おとぎ話」。

とはいえ、れっきとした文学の1ジャンルです。

 

今回は、そんなおとぎ話についてまとめます。

  1. おとぎ話とは
  2. 「むかしむかしあるところに」の持つ役割
  3. 説話的スキーマとは

の3点です。

 

Qu’est-ce qu’un conte ? おとぎ話ってなに?

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おとぎ話とは、基本的に、昔々祖母や乳母から子ども達へ口述で語られた物語。

それほど重要視されてこなかったおとぎ話が再発見されるのは、17世紀になってからのことで、シャルル・ペローとともに、おとぎ話は真の文学の1ジャンルとなりました。

 

1695年に書かれた序文、"Préface aux Contes en Vers"において、彼はおとぎ話の持つ性質を説明しています。

おとぎ話とは、教訓を示すのと同じくらい楽しませるものである。

どこでも美徳は報われ、どこでも悪徳は処罰される。

おとぎ話は、正直・辛抱・賢さ・勤勉・従順なるもの利点、そしてそうでないものに現れる悪をすべての人に見せる傾向を持つ。」

 

そしておとぎ話は「子ども達の中に、幸せをつかむ者になりたいという願望の中に、存在する」ものなのです。

 

Il était une fois むかしむかし、あるところに

「むかしむかしあるところに」

この有名な言葉は、単なるシグナルではありません。

これはまた、警告でもあり、「これから始まる物語は我々の世界を超越している」ということを伝えています。

そして読者は、打ち捨てられた古城、深い洞窟、禁じられた部屋、不可解な森林のある世界観に浸り、現実や日常を離れます。

 

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この言葉はまた、物語が「なんでも起こりうるとても遠い前の時代」に位置することも示しています。

例えば、動物たちが話し、眠りは100年続き、妖精や魔法使いは願いを実現して報い、魔法の道具は冒険を助ける。。。

これが「le merveilleux(おとぎ)」と呼ばれるもので、元となったラテン語では「立派で驚くべきこと」という意味です。

 

おとぎ話は一般的に良く終わり、読者に、それが真実ではないものの、現実の基盤と全く同じものを持つのだと理解させます。

特に、おとぎ話が子ども達に響き、彼らの不安に寄り添うことが挙げられるでしょう。

  • 『親指のトム』における育児放棄
  • 『ヘンゼルとグレーテル』や『シンデレラ』における母親もしくは継母からの虐待の恐怖
  • 『ジャックと豆の木』における貧困

などのテーマからも明らかです。

 

そして、どれだけ人生は難しく、道は長く苦痛に満ちて、幸せは常にもたらされるのか、ということをを肯定しながら安心を与えるのです。

 

Qu’est-ce que le schéma narratif ? 説話的スキーマとは?

 

話の進め方にもしきたりがあります。

説話的スキーマとは、「起承転結」のような5つの要素です。

  1. La situation initiale

  2. L'élément perturbateur 

  3. Les péripéties

  4. L'élément de résolution

  5. La situation finale

 
① La situation initiale

物語のはじまり

登場人物が紹介される

人物と彼らがどのように暮らしているかの情報が与えられる

 

② L'élément perturbateur 

それまで円滑だった物事を混乱させる出来事が起こる

彼らの習慣を変えうる、重要な決断を迫りうるほどの問題が主人公に降りかかる 

 

③ Les péripéties

そんな出来事によってもたらされる、全ての冒険のシーン

ひとつの物語において、複数の冒険(時に10ほど)が展開される

 

④ L'élément de résolution

経験した全ての困難の後、主人公は問題に対しある解決策を見つけ、そこで解決される

問題ごとは全て終了

 

⑤ La situation finale

物語の終わり

登場人物は初めの穏やかな日常を取り戻す

たまに生活は前より良くなっている

一般的にハッピーエンド

 

例えば、どんなもの?

『ジャックと豆の木』を例に見てみましょう。

 

①貧しいジャックは病気の母親と一緒に暮らしている

②ある日、彼は市場で会った見知らぬ人と、持ってた牛とインゲン豆とを交換する

③庭に植えてみたところ、翌日には天まで届くほどになっており、登ったジャックは雲の上に人食い鬼とその妻が住む豪華な屋敷を見つける。こっそりと金目のものを盗み出すジャック。3回目にしてバレてしまい、大慌てで逃げることに。

④追ってくる人食い鬼を残してインゲン豆のツルを切る

⑤母親と幸せに暮らしましたとさ

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ちなみに、これを書いていたら隣の彼から、これらスキーマは学校で習うからフランス人はみんな知ってる、とコメントされました。日本でいうところの古典の授業で勉強するみたい。

 

まとめ

 

シャルル・ペローの尽力もあり文学の1ジャンルを確立した「おとぎ話」。

話の流れにも「起承転結」のようなスタイルの決まりごとがあります。

「むかしむかしあるところに」の言葉によって構築されるフィクションの中、勧善懲悪のハッピーエンドであってもテーマは現実的で、読者の心に寄り添っています。

 

案外、夢の国って近くにあるのかもしれませんね。

 

 

参考文献

http://www.ralentirtravaux.com/lettres/sequences/sixieme/sequence_9/le-conte.php

このサイトには、動画でもよく説明しています。

使っているフランス語も易しいので、聞き取りの練習にもおすすめです

 

Manuel de littérature: Sixième (French Edition)

Manuel de littérature: Sixième (French Edition)

 

 

 

 

 

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